ピアノはアホっぽい。
やたら重厚な塗装がしてあるのが、ヤクザの車みたいでアホっぽいし、鍵盤の白と黒をひたすら並べる、って発想もアホっぽい。足に車輪がついてるのもアホっぽいし、鍵盤なんて俺を押してくれ押せ押せ押してくれって感じでアフォードしすぎだし、「キーを押す」っていう下への動きが途中からひっくりかえって、弦を下から叩く動きに変わるとか、機構も回りくどくてとにかくアホっぽい。アップライトにいたっては、横から弦を叩くとか、さらに回りくどすぎて身悶えする。しかもあの長方形の箱のなかぎっしりピアノ線がつまってるだけ、とか超アホっぽい。
アホっぽいピアノをさらに小型にしたトイピアノはさらにアホっぽい。アホの子分。小さくて弾きづらいのがアホっぽいし、ピアノ線のかわりに謎の鉄棒とかいれちゃって、調子はずれのオルゴールみたいになっているのもアホっぽい。たまに黒鍵が絵で描かれてるのなんかは、アホっぽさで憤死しそう。
というわけで今回は、演奏が速すぎてトイピアノを演奏すると半壊のガムランみたいになっちゃうピアニストの河合拓始さんをお招きして、トイピアノとピアノのアホっぽさについて真剣に考え、さらにピアノ鍵盤の回りくどさを七針の空間全体にひろげさらに回りくどくし、そいでもってその回りくどさを高速で凌駕しながら、アホっぽさの極北を目指す試みを行いたいと思います。(すずえり)
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「トイピアノ・ハードコア」 2012年7 月29日 八丁堀 七針 18時半開場 19 時スタート
予約: 1500円 当日:1800 円(予約 yyftftftf.com) 出演 河合拓始、すずえり